新潟の伝統工芸と繋がる タクミクラフト

繋がる - 新潟の伝統工芸の新しい挑戦

2018.02.27

Teradomariyamada Bentwood Work|Mr.Teruhisa Adachi of Adachi Shigehisa Shoten

作家紹介 足立茂久商店 足立照久さん/寺泊山田の曲物

投稿日:2018年2月27日 更新日:

タクミクラフト取扱作家の足立茂久商店 足立照久さんをご紹介します。

タクミクラフトWEBや展示会では、円谷プロの監修を受け足立茂久商店が企画開発したウルトラセブンシリーズを中心にご案内していますが、足立さんが本来お作りになっている製品は、「寺泊山田の曲物」として長岡市無形文化財指定にもなっている伝統的な木製品です。曲げわっぱ、というと皆さんよくご存知かもしれません。

足立さんの工房がある長岡市の寺泊山田は、広大な日本海に面した集落。江戸時代末期から曲げ物の生産地として栄え、篩(ふるい)・裏漉し(うらごし)・蒸籠(せいろ)などが盛んに作られてきました。その寺泊山田で江戸時代に創業した足立茂久商店は、集落で今なお続くただ一軒の篩屋(ふるいや)です。
照久さんは家業を継いで11代目。先代・一久さんが発明され、大ヒット商品となった電子レンジで使えるわっぱをはじめ、代々製法が受け継がれてきた篩や裏漉しは、すべて一点一点手作業で作られ、現在も新潟県内外の和菓子店や割烹、旅館などで広く愛用されています。

photo: mika nakanishi

Mr. Teruhisa Adachi, Adachi Shigehisa Shoten* * shoten means store
‘Adachi Shigehisa Shoten’ has been established since 1800s. The workshop is in a small village called Teradomari yamada in Niigata facing the Japan Sea. This district is known for producing Japanese cookware like steamers, sifters and strainers made of thin sheets of cypresses and cherry trees. These are used by Japanese-style confectioners and chefs across the country. It sells traditional wooden hand-made cookware. Although there were many stores like them in 1800s, it is now the only store operating in the area.
Mr. Teruhisa Adachi is the 11th person to take over the family business. His father developed a brand new microwavable steamer. It was very innovative at that time and became hugely popular and successful.

(左)薄いヒノキを曲げ、山桜の皮で綴じる伝統製法。
(右)いまや大変貴重なものとなった馬毛の裏漉し。




photo: MORIHASHI @北方文化博物館 足立茂久商店 曲げ輪の惑星展

足立茂久商店 × 円谷プロ ☆\(o|o)/
ウルトラセブンシリーズ ©円谷プロ

ウルトラセブン スツールウルトラセブン 小物入れ

「ウルトラセブン」放送開始50年を記念して製作された3部作です。

(左)ウルトラセブンスツール 49,680円(税込) 2017年
(中)ウルトラセブン小物入れ 各16,200円/3個セット48,600円(税込) 2017年
(右)ウルトラ警備隊エンブレム オブジェ 大97,800円/小77,770円(税込) 2018年

 photo: mika nakanishi

足立さんは、伝統の曲げ物を製造する傍ら、照明や花立などのインテリア製品や県内工芸作家とのコラボ商品を意欲的に発表されています。なかでも、2017年に放送開始50年を迎えた「ウルトラセブン」を記念し、円谷プロの監修を受け企画開発したウルトラセブンシリーズは、随所に照久さんのこだわりとウルトラセブンへの愛が溢れています。

As for Mr. Teruhisa Adachi, he developed new interior goods with various artisans in Niigata. Recently, he also woked with Tuburaya production, the creator of Ultraman series. He made two products with them in 2017. For the 3rd collaborative project, Mr. Adachi created another unique piece with four artisans in Niigata.

Click here for more information about his new products for the Ultraseven collaborated with Tsuburaya production.

寺泊山田の曲物 足立茂久商店 足立照久さん
Teradomariyamada Bentwood Work Mr.Teruhisa Adachi of Adachi Shigehisa Shoten

〒940-2526 新潟県長岡市寺泊山田1289
1289 Teradomariyamada, Nagaoka-shi, Niigata 9402526
TEL/FAX 0258-75-3190

  1. […] タクミクラフト  タクミクラフト 作家紹介・足立照久  足立茂久商店 | TECH NAGAOKA [テックナガオカ]   寺泊山田の曲物 | TECH […]

  2. […] <関連記事> 作家紹介 足立茂久商店 足立照久さん/寺泊山田の曲げ物 […]

関連記事

苧麻バック

古民家展参加作家 piquant /バッグ作家×南魚沼市栃窪産の苧麻

越後の遅い春の風物詩、雪さらしで有名な越後上布は、ユネスコ無形文化遺産指定の夏物の着物として最高級の麻織物。苧麻(ちょま、別名:カラムシ)と呼ばれる植物の繊維から糸を作り、気の遠くなるようなたくさんの …

色漆鯉展示

古民家展参加作家 羽賀佛壇店 羽賀良介さん・富美子さん/新潟仏壇

伝統的工芸品 新潟・白根仏壇の塗箔師・羽賀良介さんと蒔絵師・富美子さん。ご夫婦揃っての伝統工芸士として、漆や金箔を巧みに操り、伝統の技術を忠実に継承しながら日々仏壇の製作に向きあうお二人が、この度、世 …

大橋保隆さんの湯沸

工芸茶店参加作家 大橋保隆さん/鎚起銅器

金物・洋食器の街として知られる新潟県燕市に生まれた大橋保隆さんは、鎚起銅器職人の父の背中を見て育ち、小さい頃から夢は“職人”だったという。中学を卒業後、世間を知る為の修行に出た後、鎚起銅器の世界に入っ …

仏壇の匠たちによる ‘コイオキ KOIOKI’ シリーズ チラシができました

さまざまな絵柄が楽しい色漆錦鯉 2017年春に発表し、2018年春からは、新潟の仏壇職人の連携によって製作されているコイオキ。 色漆錦鯉の創作者である新潟仏壇 塗箔師・羽賀良介さんが、ずっと大切に温め …

佐藤裕美さん 蒔絵アクセサリー

工芸茶店参加作家 佐藤裕美さん/新潟仏壇 蒔絵師

本漆を用いた蒔絵アクセサリー。おにぎり、笹だんごと新潟ならではのモチーフに思わず頬が緩む。 幼い頃からずっと絵を描くことが大好きで、イラストレーターとして活躍中の佐藤裕美さん。カラフルな手形が予想外の …

匠の言葉、製作風景

匠へのインタビューレポート、製作する姿を追ったショートムービー

伝統を育む風土、
匠に聞く豆知識

16の伝統的工芸品にまつわるあれこれ

手に取る工芸品、
目の前の匠

実際に工芸品をみる、つくり手に出会えるチャンス

匠の技をなぞる

製作体験ができる工房、施設、イベント

手元に置きたい!
持ち帰る工芸品

工芸品が購入できる店、施設、イベント

これからの工芸

新しい取組、産地の若手職人情報

解説: 調べる 注意: これは現在の親テーマ内のファイルです。 ファイルを更新 WordPress のご利用ありがとうございます。 バージョン 4.7.2