越後の遅い春の風物詩、雪さらしで有名な越後上布は、ユネスコ無形文化遺産指定の夏物の着物として最高級の麻織物。苧麻(ちょま、別名:カラムシ)と呼ばれる植物の繊維から糸を作り、気の遠くなるようなたくさんの手作業を経てやっと一反の織物になります。この貴重な織物の原料・苧麻を、越後上布技術保存協会が地元栃窪の小学生と一緒に試験栽培をしています。
今回、この特別な南魚沼市栃窪産の苧麻をわけていただき、東京在住の作家、piquant(ピクァント)さんにバッグを製作してもらいました。piquantさんは普段、海外のアンティークリボンなど一点ものの素材でオーダーメイドのバッグを作られていて、東京・代官山では注文があとを絶たない人気作家です。
「苧麻は見るのも触るのも初めて。1本1本大切に結びながら編みこんで、自然素材がアクセントのクラッチバッグに仕立てました。」と、苧麻のナチュラルな美しさをすっかり気に入ってくださったようです。
澄んだ水と空気で育った、素朴で強くて生命力溢れる苧麻と、美しい異国のリボンたちが思わぬ形で出会った、その名もchoma bag。以後お見知りおきを。
Piquant | Weaver
Piquant makes a unique bag for each customer after having a detailed discussion about styles and preferences before creating begins. She uses beautiful antic laces and ribbons from overseas and weaves them to produce an only braided bag for the customer. All her creations are made by hand. Although she is from Kyoto originally, she works In Tokyo. There are two shops where you can make an order, one in Daikanyama, Tokyo and the other is in Fukuoka. Orders are flooded in continuously due to the popularity.
カラフルなchoma bag トート(左)は、アンティークリボンなどと共に編み込まれた苧麻がアクセントに
PHOTO:(人物)ナカニシ ミカ/(作品)MORIHASHI
協力:越後上布技術保存協会