Frying Pan for Outdoor Activities
丹念に手打ちされた鉄製だからこその味わい
鍛冶職人が何度も鉄を打ち込み成形した、手作りの鉄フライパンです。鉄は熱伝導がよく、焚き火などの直火料理に適しています。ハンドルを取り外して皿として使うことができ、薪ストーブやご家庭のガスコンロでも使用可能です。表面はシーズニング後に油焼き処理済みのため、すぐにお使いいただけます。毎使用後に表面の水気を飛ばすお手入れをしていただければ、長年使い続けられる一生もののフライパンです。
鍛冶職人 近藤製作所 近藤孝彦 + タクミクラフト
Kondo Takahiko + takumicraft.com
KONDO FACTORY CO.,LTD. Echigo Sanjo Blacksmith
近藤製作所は1872年創業、越後三条打刃物の老舗工房です。代表の近藤孝彦さんは鍛治職人の6代目。意欲的に新しい試みを続け、2022年にタクミクラフトとコラボレーションしたアウトドア向け鉄フライパンを製作。木槌で丹念に形作られた、技とセンス溢れる逸品が誕生しました。
発売に先駆け、タクミクラフト古民家展 2022にてお披露目しました。
【タクミクラフト限定品】
アウトドア用鉄フライパン
取手が外れるタイプ
素材: 鉄 厚み 2.3mm
寸法: ø207〜210mm
L420mm(ハンドルを取り付けた状態)
L245mm(ハンドルのみ)
H40 mm
※手打ちで成形を行なっているため、サイズには多少の誤差が出る場合があります。
お取り扱いについて
手作りによる個体差について
こちらの鉄フライパンは、鍛冶職人が熱した鉄を木槌でひたすら打ちながら成形したものです。そのため、鉄肌の打ち込み痕や縁の微妙なうねりなど、一点一点表情が異なります。これらは機械を使っていない手作りの証でもあります。また、表面のシーズニング後の油焼きでは、炎の具合などによって指紋のように個性が出ます。
越後三条打刃物とは
近藤製作所が所在する三条は、400年を超える金属加工の歴史をもつ地域です。その産業のルーツは江戸時代初期から作られた和釘であると言われています。鋸(ノコギリ)や鑢(ヤスリ)、鎌や鍬(クワ)などの製造が始まり、その後、今や世界的なシェフも使用する包丁や大工道具の鉋(カンナ)など、多種類の打刃物製造へと発展しました。国の経済産業大臣が指定する伝統的工芸品 越後三条打刃物には、その中から10品目が指定されています。
越後三条打刃物について詳しくはこちら
お取り扱いについて
■ シーズニング後に油焼き処理をしてあるので、そのまま使っていただいて何ら問題はありませんが、最初に使用する際に鉄の匂いが気になる場合は、一度古米やクズ野菜などを燻してからお使いください。
■ ハンドルを使う際にはしっかりと取り付け、十分お気をつけてご使用ください。
■ 鉄フライパンを直火で使う場合は、焚き火用の革手袋などを使って火傷に注意してください。
■ ご使用後は十分に水気をとってから保管してください。軽く水洗いするか(汚れのひどい時は中性洗剤で軽く洗います)、もしくは水を使わずにタワシで汚れを落としてから、焚き火やストーブの上で少量の油を入れ、煙が出る程度に燻して、よく水気を飛ばすのがおすすめです。
■ IHでのご使用はお避けください。
鉄フライパンで楽しむ直火料理
鉄は熱伝導がよく、キャンプでの焚き火調理、薪ストーブやバーベキューコンロなど直火を使う料理に適しています。特に肉は鉄フライパンならではの絶妙の焼き具合をお楽しみいただけます。ハンドルが外れるので、アヒージョやビビンバの皿としてもそのままサーブできるスタイル。一味違う野趣あふれるひとときを、味のある職人の手技の品で楽しんでみませんか。
初めて使う時
フライパンの表面はシーズニング後に油焼き処理をした状態で納品していますので、お手元に到着後すぐにお使いいただけます。もし鉄臭さなどが気になる方は、使用前に以下の方法をお試しください。
このような乾煎り処理を行うのは最初に使う時だけです。それ以降は、使用するたびに次でお伝えする決まったお手入れをするだけ。鉄フライパンは、思っているほど扱いが難しいものではないのです。
お手入れの方法
使用後には毎回、表面の水気をしっかり飛ばすお手入れが必要です。それさえ忘れなければ、長年使い続けることができる、一生もののフライパンです。
鉄と他の材質のフライパンとの比較
「直火料理に適しているか」や「熱伝導のしやすさ」などはフライパンの材質によって変わってきます。キャンプやバーベキューで使用することを念頭に、他の材質のフライパンと比較して鉄フライパンの特徴をみてみましょう。(タクミクラフト調べ2022)
鋳型のスキレットにはミニフライパンやアヒージョパンなどがありますが、比較的厚みがあり、ずっしりとした重さがあるのが特徴です。
タクミクラフトと近藤製作所が提供する鉄フライパンは厚さ2.3mm。この繊細な厚みを可能にしているのは、手打ちで整形する「鍛造(たんぞう)」という製法です。職人の高い技術が必要とされます。
アルミなどのフライパンは、比較的安価で入手できるのが魅力です。手入れも簡単。焦げつきにくくするために、表面にフッ素加工をしたものもあります。これらのフライパンは強火だとダメになってしまうので、焚き火などの直火料理には向きません。
鉄フライパンの魅力
使い込むほどに焦げにくくなる
「育つ」フライパン
使用後のお手入れでは洗剤を使わずに済めばなお良いので、タワシで汚れを落とした後に少量の油で加熱する「油焼き」をおすすめします。後処理として油焼きを繰り返すことによって、ますます焦げ付きにくくなっていきます。
使うたびに「油焼き」をするルーティンは面倒そうにみえて、慣れてくればとても簡単。長く使い込むほどに「育っていく」、自分だけの鉄フライパンの成長を楽しむことができるのが魅力です。多少錆ついてしまってもメンテナンスをすれば回復できますから、それほどハードルの高いお手入れではありません。
料理の味にこだわる人やプロの料理人がひとつは手元に欲しがる鉄フライパン。美味しい料理ができるだけでなく、滲み出る鉄分を料理と一緒に摂取できるというおまけつき。健康にもいい道具だと言えるでしょう。