北方文化博物館の蓮池のあるエリアで、5月1日から3日間開催したタクミクラフト古民家展。今年は越後生紙のひとつである雪布和紙を中心に、「自然と響き合う暮らし」をテーマに様々な工芸作品を展示しました。密を避けてのイベントでしたが、嬉しいことに多くのお客様にご来場いただきました。
メイン展示の雪布和紙をはじめとする工芸品の数々は、茶室の常盤荘に並べられました。
雪布和紙の継承者 八子裕子さんが様々な植物から制作された、貴重な和紙見本のほんの一部をinch frame worksさんの特注フレームで額装し、日の光に透かしてみました。とうもろこしに南瓜、茗荷やズイキなど身近な素材に「野菜が和紙になるの?」と驚いている方も。八子さんが長年植物と和紙を研究されてきた成果です。
inch frame worksさんとのコラボは他にも。和紙の持つ表情に合わせてオリジナルフレームを製作してもらいました。特殊加工の白いフレームに藍の模様がまるで雪の残る水辺のよう。
額装と和紙はセットでオンライン古民家展にて期間限定で販売中です。
和紙は100%自然素材、感性と偶然と自然の色合いが織りなす抽象画の世界です。その美しさを更に引き出した額装は、古民家茶室の風情にとてもよく似合いました。
藤の花のおきものを召した女性と、春をテーマにした和紙の出会い。
草木染と雪晒しの便箋や一筆箋をお求めになるお客様は後を絶たず。草木染薄紙の全色セットはあと2セットを残すのみです。オンライン古民家展を覗いてみてください。
桐簞笥をディスプレイの中心に、タクミクラフトの展示会では初めて佐渡の竹細工をご紹介。熟練の匠による名作の数々をお披露目しました。
佐渡の竹細工の名工、数馬昭男さんの精巧な竹籠は、知る人ぞ知る逸品揃い。艶やかな振袖姿のお客様にモデルをお願いしました。現品限り、3点のみオンライン古民家展にて販売中です。
古民家展初回からご一緒している足立照久さんの曲物は、ウルトラセブンとのコラボ作品もあり、子供たちやお父さんたちに人気でした。お馴染みのpiquantさんの苧麻を編み込んだカラフルなバッグもディスプレイ。匠の技を小物に活かした、三条仏壇の春日美雪さんが描いた蒔絵スプーンや、山田貴之さんの漆と金箔のブックマークも展示販売しました。
吉ケ平古民家には加茂桐簞笥の世界が広がりました。鈴木石太郎タンス店さんの小ぶりな焼桐簞笥が登場。お家で過ごすことの多いこの頃、お片付けブームで簞笥を見直す方も多く、実は品薄状態の貴重な品。桐の米櫃や小物たちも実用性がありつつデザインもよく、毎日に彩りを添えてくれます。
今年も花に溢れる北方文化博物館。蓮池の周りでは八重桜がピンクの絨毯に。
リアル展示にご来場の皆様、ありがとうございました。引き続き開催中のオンライン古民家では、「実際に使うことで知る」和紙をはじめ、幅広く奥深い新潟工芸の世界をお楽しみください。人の手を感じ、自然の温もりを大切にした、日々の暮らしの中で共に長く暮らす一品と出会えますように。
またお会いしましょう。
オンライン古民家展へはこちらからどうぞ
雪布和紙や加茂桐簞笥、佐渡の竹細工などリアル会場で展示された作品群をはじめ、様々な新潟の工芸品を「オンライン古民家展」でご紹介しています。どうぞお立ち寄りください。(5/31まで、該当作品は5%OFFでご案内しています。)
終了したリアル展示「タクミクラフト古民家展2021」についてはこちら
自然と響き合う暮らし 雪布和紙の世界
〜雪布和紙をはじめとする新潟工芸の展示販売〜
https://takumicraft.com/?p=8479
会期:2021年5月1日(土)〜3日(月・祝)
会場:北方文化博物館 登録有形文化財 茶室 常盤荘・古民家 吉ヶ平
主催:タクミクラフト
協力:一般財団法人 北方文化博物館
photo: mika nakanishi